佐藤大地,宇高 佑亮,安達 明利 [担当教員]高橋和成セイタカアワダチソウでは生きた根にアレロパシーがあり,純群落をつくることがよく知られている。一方,死物の稲わらにもアレロパシーがあることも知られている。アレロパシーは,植物体の生きた部位だけでなく死物でも活性があることから,樹木の落葉にもアレロパシーがあるのではないかと考えた。実際に,クスノキの樹下では野草が少ないといわれ,根あるいは落葉によるアレロパシーがあることが考えられる。本研究では,寒天培地に落葉を混入した落葉寒天サンドイッチ培地をつくり,レタスを検定植物として,落葉によるアレロパシー活性を調べた。樹木は身近にある,クスノキ,アラカシ,スダジイ,コナラ,アベマキ,サクラ,アカマツとした。その結果,樹種によってアレロパシーの活性は異なったが,サクラやクスノキで高いアレロパシー活性が見つかった。アレロパシー物質は,落葉中に含まれ,それが浸み出して作用すると考えた。そこで, 浸出し液を希釈したところ, 1/10 ~ 1/100 倍希釈でも強い効果が認められた。抑制作用は,発芽よりも根の伸長に対し強い効果があらわれた。アレロパシーは,落葉が分解された腐植では低下したため,毎年の新しい落葉により樹木は野草の侵入と生長を抑制していると考えられる。農地へのサクラ・クスノキ落葉のすき込みは雑草の繁茂を抑制する効果が期待できる。